お電話でのお問い合わせ (サイサン ミナオシ)050-3136-3704
先日、久しぶりにチャプチェ牛丼を食べたいと思い、すき家に行ったら、残念ながら”パワーアップ工事中”のため、目的を果たすことができませんでした。さて今回は、ワンオペ問題に揺れるゼンショーグループ”すき家”のことについて考えてみたいとおもいます。
人気牛丼チェーンすき家で、ストライキの引き金になったのは、2月中旬に発売した新メニュー”牛すき鍋定食”です。この新メニューが、スタッフの作業を過酷にし、スタッフの不満が爆発。辞める者が続出したのです。結果として、店舗が次々と休業に追い込まれてしまいました。
すき家を運営するゼンショーのサイトを見ると、スタッフの確保が難しく、24時間営業できない店から随時、店舗改装をしているようです。ちなみに、平成28年3月までの2年間で、1,985店舗のうち1,000店舗を改装する予定です。(記事提供元:すき家HP 公募増資の調達資金で「すき家」のリニューアル開始)
ゼンショーホールディングスは、様々な業態の飲食店を傘下に持ち、この10年で売り上げを20倍に伸ばした会社です。その原動力となったのは、革命家出身の経営者、小川賢太郎社長です。
小山社長の生産効率への徹底ぶりは凄まじく、その飽くなき執念と、社員・パート・アルバイトを1つにまとめ上げる統率力で、会社を一気に拡大していきました。そして、今や吉野家を突き放し、売上高でマクドナルドを抜いて、外食産業日本一の規模となった矢先に、今回の騒動が勃発したのです。
ゼンショーという社名には、「全部勝つ」という意味の全勝と、「善なる商売」の善商、「禅の心で行う商売」という三つの意味が込められており、1982年、創業時に創業者の小山賢太郎が名づけました。
今回の騒動が起きた原因は、”全部勝つ”ことにとらわれすぎて、”善なる商売”と”禅の心で行う商売”のバランスを欠いていたのかもしれません。経営者が勝つためにソロバンを弾くのは良いですが、スタッフがロマンを感じることができなければ、結果は決してついてこないものです。創業当時に掲げたゼンショーの名に込めた”おもい”を思い出し、3つのゼンショーのバランスを保つことが、今求められているのではないでしょうか。
検索エンジンで企業名と空白を検索すると、”ブラック”という言葉が出てくることがあります。最近、この言葉を安易に使う傾向が増えているような気がします。中にはヒドい企業もあるかもしれませんが、筆者自身この言葉を安易に使うのはあまり好きではありません。ロマンを追い求めすぎて、時には道を踏み外すこともあるかもしれません。その時に、原点に戻ってやり直そうとする人が、再起できる世の中になったらいいなぁと切に思います。
勇退マニアでマンガ大好きなイソムラタカシが、たぶん世界初、マンガで勇退が分かる『ロマンとソロバン』を制作しました。
ぜひ、ダウンロードしてご覧くださいませ!!