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iPhoneを使い始めてはや4年。買い物は專らネット経由になってしまった筆者です。溢れる本棚を横目に、「早く全ての本が電子書籍になればいいのに」と思う今日このごろです。
さて今回は、今日のネット通販の基盤を作ったeコマースの巨人「Amazon.comの在庫管理術」を探っていきたいと思います。
アマゾンは、はじめからアマゾンではありませんでした。「えっ、何いってんの?このひと」と思われたかもしれませんね。筆者の頭がおかしくなったわけでは、ありませんのでご安心を・・・。
アマゾンは、元々、Cadabra.com(カタブラ)という名前でスタートしました。しかし、創業者のジェフ・ベゾス氏が、ベンチャー計画を弁護士に話した時に、 「cadaver(死体の意)?」 と聞き返されたため、Amazon.comと改名したそうです。カタブラという名前は、呪文の「アブラカタブラ」から取っていたのですが、さすがに死体と思われたらたまったものではありませんからね。
アマゾンの名前の由来は、言うまでもありませんが、世界で最大規模の流域面積を持つ南アメリカのアマゾン川にちなんでいます。これは、自らの会社やショップが、”アマゾン川のように広大なシェアを得られるように”との願いを込められています。
世界一長いナイル川ではなく、流域面積に勝るアマゾン川を選んだあたり、そのこだわりの強さがわかります。今では、本はもちろん、家電や食料品、ベビー用品に至るまで、ありとあらゆるモノをアマゾンで取り扱っています。こう考えると、はじめの志やおもいって重要ですね。
ロゴマークを見てみると、AからZに向かって矢印が伸びているのがわかります。これは「a to z」。つまり、「aからzまで何でも揃ってますよ」という意味が込められているのです。ここにも、多くの商品を取り扱っていることを表現しています。ちなみに、黄色の矢印がニッコリ笑っている口のようにも見えることから、”お客さまを幸せにする”という意味もあるようです。
アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏は、インターネットの黎明期において、どのように成功の算段を弾いたのでしょうか。1990年代、インターネットビジネスの可能性に気づいたベゾス氏は、eコマースに適した品目20点をリストアップしました。そして、ベゾス氏が一番良いと判断したのが、”本”でした。主な選択理由を、7つピックアップしてみました。
どれも、理にかなっていますね。「インターネットビジネスが儲かる!」と飛びついているだけじゃないことがよくわかります。ベゾス氏は、このような仮説を元に、ビジネスをどのように組み立てたのでしょうか。続きは、下のボタンをクリッククリック!!
ベゾス氏は、他社と差別化するために、大量の在庫を保有することの重要性を認識していました。しかし、それは既存の書店でも実現できる戦略であり、お客さまから選んでもらう決定打にはなりえませんでした。ベゾス氏は、熟考に熟考を重ねて、ある一つの方向性に辿り着きました。
それが、
☑ 人に合わせて書棚が変化し、すぐに自宅まで本を届ける
ということです。サイトを、単なるショッピングサイトではなく、”ショッピングコニュニティ”として位置づけたのです。”最高の本に出会ったとき、誰かに知らせたくなる気持ちに応える場”を提供しようと考えたのです。
そして、実際に購入したお客さまの
☑ どのような経緯を経て商品まで辿り着いたか?
☑ どのような商品に興味を示したか?
というデータをひたすら集める道を選択しました。お客さまの行動をデータベース化し、分析することで、リピーターとして利用し続けてもらう仕組みを構築していったのです。このように、ベゾス氏は、”顧客の購入行動を支援する”という考え方を軸に、様々なシナリオを展開していったのです。
カスタマレビューを導入し、信頼性を確保するために、カスタマーレビュー自体に投票機能を設け、さらには、「この商品を見た人は、以下の商品も見ています」というレコメンデーション広告を生み出しました。その後、ワンクリックで商品を購入できるようにもしています。
また、全国各地に配送センターを作り流通システムを整えることで、在庫のある商品については、ほとんど翌日までに配送できるようになりました。ちなみに、その配送過程はアマゾンのサイトで確認できるようになっています。これは、消費者が不安を抱えないようにするための配慮です。
このようにアマゾンの戦略を見ていくと、すべてこのビジョンにつながっていることがわかります。在庫の管理に関しても、決して例外ではありません。
オンライン書籍販売事業は、同一ジャンルや同一シリーズはもちろん、同一品目ですらバラバラに保管される可能性があります。だから、フリーロケーションがうってつけです。フリーロケーションとは、商品の種類と保管場所を関係づけずに保管する方法のことです。
この方法は、保管スペースを効率的に使えるのが最大の特長です。「棚はあるけど、別の商品の置き場所だから置けない」ということはありません。また、固定ロケーションとは異なり、新製品や廃品が発生しても棚割りを見直す必要はありません。商品の入れ替え時の対応が格段に楽なのです。
アマゾンのように商品点数が多い業種や、商品の入れ替えが激しい業種に適した管理方法です。テレビでアマゾンの倉庫を取材したレポーターが、「全然違う本が隣に並んでいます!」という光景を見かけた読者もいるかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=XTkpVu2kvE8
ロケーション管理を行うためには、何処に何があるのかをしっかりと把握していることが前提条件です。どの棚にどんなアイテムが何個あるのかということを、明確に掴んでおかなければなりません。これには、絶対的にITの力が必要不可欠です。
一見、散らかっているように見えて、資料を要求するとすぐに出てくる人がいます。世の中には、片付けられない人が増えていると言われていますが、実はフリーロケーションを実践しているのかもしれません。人を見かけだけで判断するのは、やめた方が良いかもですね。
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