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ジョジョの奇妙な事業承継~オヤジの背中で子は育つ~

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大学卒業後、会計事務所・M&A専門会社(現在、東証1部上場)を経て、平成20年株式会社コスモスコンサルティングに入社。 「答えは、社長の心の中にある」がモットーで、社長の話に真摯に耳を傾け、企業の発展と存続のため、社長と後継者の真の気持ちに重きを置いた事業承継対策・勇退のサポートに取り組んでいる。 詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。 ☞ プロフィール

「ジョジョの奇妙な冒険」というマンガをご存知でしょうか。

ストーリーや登場人物のことは知らなくても、独特な台詞まわしや奇妙な立ち方だけは知っているという方も、きっと多いはず。なんてったって、業界視聴率ナンバーワン番組「アメトーーク」でも、何度か「ジョジョ芸人」として、取り上げられたほどです。

アメトーーク! DVD 17アメトーーク! DVD 24

ジョジョの人気は、日本人だけにとどまりません。

2009年には、ルーヴル美術館で原画展を行っています。あの「モナ・リザ」や「ミロのヴィーナス」などの世界的な名画と、ジョジョが肩を並べているんですよ。(手フェチの吉良吉影だったら、◯起もんです)

岸辺露伴 ルーヴルへ行く (愛蔵版コミックス)

しかも、2013年には、世界のグッチとコラボレーション。世界約80店舗のグッチのショーウィンドウに、第6部の主人公、空条徐倫が登場しています。もちろん、買い物の街ニューヨークの五番街も例外ではありません。

当時、スペイン旅行していた筆者は、バルセロナのグッチ店頭で徐倫を見かけ、ものすごく興奮したのを覚えています。と同時に、同じ日本人として、とても誇らしい気持ちにもなりました。

SPUR (シュプール) 2011年 10月号 [雑誌]

さて今回は、荒木飛呂彦先生が生み出した「ジョジョの奇妙な冒険」から事業承継のエッセンスを学んでいきたいと思います。

この記事は、こんな人におすすめです!
  • 気付くとJoJo立ちしてしまう人
  • 百年企業を作りたい人
  • 圧倒的な敵と戦う運命を背負った人

ジョジョの奇妙な冒険とは

念のため、ジョジョをご存じないという方のために、ジョジョがどんなストーリーなのか、ざっくりとご説明させていただきます。ジョジョは、ジョースター家と宿敵ディオとの、100年以上に渡る戦いの軌跡が描かれた、冒険ファンタジーです。今や、累計百巻を超え、八部にわたって物語が構成されています。

ジョジョの奇妙な冒険 全63巻完結セット (ジャンプ・コミックス)

語りたいことは山ほどありますが、ネタバレしてしまうかもしれないので、あくまでザックリとさせていただきました。

絵柄が独特なので最初は慣れないかもしれませんが、ミステリアスな雰囲気、個性的なコマ割り、聞いたことのない擬音、セクシーなポーズ、独特な台詞まわしが満載なので、見れば見るほど、その奥深さにハマってしまいます。作者の荒木飛呂彦先生は、意識的にこれらのことを盛り込んでいるそうです。

でも、人気の理由はそれだけではありません。

インフレ問題を解決した、能力バトルマンガの金字塔

強さのインフレ、それは物語が進むにつれて敵が青天井で強くなり、それとともにかつての強敵が雑魚化してしまう現象のことです。これまで、多くの読者からツッコミを入れられながらも、バトルマンガに今もなお残る“必要悪的”なシステムです。

Dimension of DRAGONBALL ゴールデンフリーザ

ドラゴンボールでは、この傾向が顕著に表れています。特に、ヤムチャの役回りと言ったら、もう目も当てられません。見事な”噛ませ犬”っぷりを演じさせられています。

HG ヤムチャ

バトルマンガを描く作家にとって、この現象をどう取り扱うかが、至上命題でした。

そこで、作者の荒木飛呂彦先生がとった手法が、強さをパワーで絶対評価するのではなく、能力勝負にもっていくというやり方です。能力ですから、次の敵が弱くたって構わないのです。

そして、見事にパワーインフレを解消。ジョジョは、インフレ問題を解決した、頭脳系能力バトルマンガの元祖なのです。

そういう意味では、日本いや世界のマンガ界に与えた影響は、計り知れません。

主人公が受け継がれていく承継方式

jojo04

ジョジョのテーマは、「人間讃歌(生きること)」です。

このテーマこそが、少年マンガというジャンルにありながら、大人をも惹きつける大きな魅力なっています。

主人公は、人間としての誇りを忘れず、己の信じる正義のために強大な敵に立ち向かいます。一方、それと対比されているのが、化け物と化した宿命のライバルたちです。己の能力の限界に耐えられず、結果人間の道を外れた敵キャラです。

この強すぎる敵キャラというのも、ジョジョの魅力の一つです。ディオにしろ、カーズにしろ、とにかく強いのです。特に、第四部の吉良吉影、こいつにいたっては、作者の荒木飛呂彦先生も手を焼いています。

超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第三部 18.DIO(覚醒版) (荒木飛呂彦指定カラー)超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第二部 35.カーズ (荒木飛呂彦指定カラー)超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第四部 26.吉良吉影・セカンド(荒木飛呂彦指定カラー)

「主人公が負けてしまうかもしれない」

あるインタビューで、ほぼ無敵状態になってしまった吉良吉影を、どのように倒すのか思いつかない状況に陥っていたことを明かしています。週間で連載する中、結論が出てこない。荒木飛呂彦先生も一緒に戦っていたんですね。

だから、主人公ですら敵キャラに殺されてしまうことだってあるのです。

マンガでは人気連載を終わらせないために、いろいろなシガラミで、引き伸ばしが起こってしまいます。でも、この承継方式だと、主人公が変わるごとに敵の強さもリセットされるから、インフレが起きにくいというメリットがあります。

また、死ぬはずのない主人公が散っていくからこそ、その生き様が強烈に私たちの脳裏に焼きつかれるのです。

オヤジの背中が息子の人格を形成する

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遺志を受け継いだ主人公たちは、最終的に敵を打ち倒します。この一貫した「人間賛歌」というテーマは、話がいくら進んでいっても一切ブレません。

荒木飛呂彦先生が、世界観やキャラクターがブレないように、様々な工夫を行っているからです。

主人公の動機を考える

マンガでは、魅力的なキャラクターが物語を構成する上で重要なカギを握ります。いわゆる、「キャラが勝手に動く」という状態が理想的だそうです。

そのために、主人公がどういう目的をもってストーリーの中に存在するのか、その動機が重要になってきます。

  • 身を守るため

  • 愛する人を守るため

  • 仕事、義務、愛国心

  • 好奇心

  • 復讐

  • 生きる喜びのため

動機はなんでも構いません。ポイントは、読者が共感や興味を持ち、先を読みたくなるような良い動機であることです。絵を描く前に、まずイメージをふくらますことが重要だそうです。

創作の世界なので、きちんと設定しておかなければ、大きくブレてしまうことがあります。それを防ぐために、キャラクター身上調査書により、事前に詳細にイメージしているのです。

オヤジの背中

男の子は、常に「男の子なんだから・・・」と言われて育ちます。涙を見せようものなら仲間からもイジり倒されるので、悲しくてもグッと堪えるようになっていきます。幼いころのジョナサンが、まさにそうです。

男の子にとって、最初のお手本となるのがお父さんです。

ジョジョでは、主人公以外のジョースター家の人たちも、実に魅力的な存在として描かれています。

  • ジョージ・ジョースターⅠ世・・・ジョナサンの父親(ディオに殺される)

  • ジョージ・ジョースターⅡ世・・・ジョセフの父親(間接的にディオに殺される)

  • 空条貞夫・・・承太郎の父親(結局漫画には登場せず)

その考えこまれた設定から、主人公が父親から多くの影響を受けてきたであろうことが、推測されます。ちなみに、ジョナサンの父親、ジョージ・ジョースターⅠ世は、とても温かく厳格な人です。

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見てわかるように、その表情からも、温厚でカッコいい雰囲気を醸し出しています。

お父さんがカッコよく見えたら、子どもは、マネをして少しでも近づこうとガンバります。逆に、カッコ悪く見えれば“反面教師”として、反対の生き方を選ぶようになります。

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男の生き方は、常に強い自立を求められるせいもあって、弱さを徹底的に嫌います。「弱ければ生き残れない」そんな感覚からくるものかもしれません。

小さな頃から当たり前のように見てきた父親像。

その立ち居振る舞い、考え方、価値観にいたるまで、オヤジという存在は、常に男の意識のどこかにあります。「オヤジを越える」という言葉がありますが、男はオヤジの背中を見て育ち、やがてはオヤジを越えることを目指すものなのです。

ジョジョと事業承継の奇妙な類似点

会社の究極的な目的は、ゴーイング・コンサーン、すなわち継続していくことです。そのために、会社が生き続けるための基本テーマ、経営理念を設定しておく必要があります。

これって、ジョジョとまったく一緒ですよね。

しっかりとした経営理念があれば、主人公(経営者)が交代しても、続けていくことが可能になるのです。

もし、万が一、志半ばで引退をしなければいけないときは、後を継ぐ者にそのおもいを全力で伝えてあげてください。きっと、あなたの本気は伝わるはずです。

これこそ、まさに漢のロマンと言えるのではないでしょうか。

筆者のひとりごと

何の気なしに、手にした「荒木飛呂彦の漫画術」という本でしたが、思いの外、学びが多かったです。大好きな荒木先生の経験やノウハウがギッシリと凝縮されており、「何かを伝えておきたい」という強いおもいが、マンガ家志望ではない筆者にもヒシヒシと伝わってきました。

このノウハウを、ジョナサン、ジョセフ、承太郎・・・のように、次の世代へと引き継ぎ、マンガ業界のさらなる発展につながっていくことを、心より願っております。

本ブログを、最後までお読み頂きまして有り難うございます。よろしければ、”いいね!””シェア”をして頂くと、励みになります。どうぞ応援よろしくお願いいたします。

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