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妖怪ウォッチが流行る理由を探ってみた

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豆腐屋の二代目である父親が廃業し苦労した経験から、事業を継続することの難しさを実感。 会計事務所・M&A専門会社(東証1部上場)を経て、「社長勇退ドットコム」管理人を務める。「答えは、社長の心の中にある」がモットーで、社長の”おもい”に耳を傾け、会社の”成長”と”発展”のため、勇退のサポートに真摯に取り組んでいる。 ☞ 詳しくはこちらから

こどもから絶大な人気を誇る「妖怪ウォッチ」。今やその人気は、あのポケモンを凌ぐほどと言われています。このブームの仕掛け人は、レベルファイブの日野晃博社長です。

 

レイトン教授と不思議な町(特典無し)レイトン教授と悪魔の箱(特典無し)レイトン教授と最後の時間旅行(特典無し)

レベルファイブは、「レイトン教授シリーズ」以降、自社ブランドによる販売も手がけるようになったゲーム会社です。このシリーズをやり込んだ筆者としては、妖怪ウォッチの快進撃を素直にうれしく思います。

さて今回は、妖怪ウォッチがなぜここまで人気があるのか、このブームの裏側を探っていきたいと思います。

妖怪ウオッチとは?

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photo credit: paoking via cc

妖怪ウォッチとは、かの有名なスティーブ・ジョーズ氏(スティーブ・ジョブズではないよ♡)が満を持して発表した、妖怪が見えるようになる時計のことです。というのは、アニメの中の話です。

こんな話は聞きたくありませんね。では、話を元に戻しましょう。まずは、こちらの動画をご覧ください。

妖怪ウォッチとは、妖怪が見えるようになる「妖怪ウォッチ」を装着した主人公が、妖怪たちと出会ったり戦ったりしながらも、その妖怪たちを次々と友だちにしていくお話です。”友だち”というところがミソですね。(決して、妖怪を打ち負かすわけでは、ありません。)もともとは、ニンテンドー3DS用のゲームでしたが、漫画やアニメへと展開したメディア・ミックスが功を奏し、「妖怪メダル」を販売したところ、小学生を中心に爆発的な大ヒットへとつながったのです。

妖怪ウォッチ DX妖怪ウォッチ

ゲームプロデューサー日野社長が描きたかったもの

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photo credit: ワンダーフリック via cc

日野社長のスゴいところは、今までの既成概念をぶち壊したところにあります。その既成概念とは、

男の子が夢中になるもの = ヒーロー・バトルもの

という構図でした。同業他社が一斉にバトルものにシフトする中、日野社長はただ一人違うものを見ていました。それは、

現代の子どもたちが共感できる、現代版のドラえもんを作ろう!

という壮大な”ロマン”でした。

これを実現するために、「ドラえもん」のフォーマットを、うまく再利用したのです。藤子・F・不二夫が築き上げた、小学生の日常の中で起きるちょっぴり不思議な体験をフォーカスするというアイデアは、テッパン中のテッパン、いわゆる王道です。しかし、レベルファイブ以外の会社は、このフォーマットに手を出していませんでした。そこに、日野社長は、目をつけたのです。無限に話を生み出せる”一話完結型コントバラエティー”というフォーマットで、”21世紀のポストドラえもん”を本気で目指したのです。

時代に合った登場人物

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photo credit: tv-tokyo via cc

妖怪ウォッチは、ドラえもんの図式を使いつつも、キャラクター設定などは、時代に合わせてうまくアレンジしています。

  • ケータ → 全て普通なのび太くん

  • ウィスパー → 役に立たないドラえもん

  • フミちゃん → 気が強いしずかちゃん

  • カンチ → 意地悪さのないスネ夫

  • クマ → 暴力を振るわないジャイアン

うるさいPTAをうまく交わすキャラクター設定だと思います。日野社長も、ファミ通.comの取材でこのように語っています。

ドラえもんの図式を使いつつも、キャラクター設定などはいま風にアレンジしています。たとえば現代では、のび太くんほどドジな子は、そうそういないんですよ。じゃあいまのいちばん残念な子はどんな子なのかと言うと、すべてのステータスがふつうで、特徴のない子が辛いんですよね。平均的な能力で、個性がない。それが現代の助けてあげたくなる主人公像なのだろうと思って、それを投影したのが主人公のケータくんなんです。だから、「ケータってふつうだよね」ってフミちゃんからも言われる(笑)。でもそういう、ダメでもなく、よくもなく、いつも「ふつうだね」と言われるのが、主人公像として、みんなが共感できるんです。

「クマ」は「ジャイアン」のようにいじめません。また、「スネ夫」みたいな立ち位置の「カンチ」はいますが、彼はスネ夫のように意地悪をして嫌みを言うわけではありません。現代の子どもたちのグループの中に、おそらくいるはずの“アキバ系”という位置づけです。メカとか電気製品にすごく詳しいタイプで、いろいろなアイテムを持っていて、うらやましいと思われる対象なのです。(情報提供元:ファミ通.com

妖怪のネーミングセンス

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photo credit: tv-tokyo via cc

前述のスティーブ・ジョーズもそうですが、妖怪ウォッチには、どこかフザケながらも秀逸なネーミングが目立ちます。

  • 一旦ゴメン:  何があっても反省しない妖怪

  • ムリカベ:   何を頼まれても「ムリ」って断る妖怪

  • トホホギス:  とほほな気分にさせる妖怪

  • ドンヨリーヌ: 気分がどんよりしてしまう妖怪

  • おならずもの: おならがしたくなる妖怪

名前を見るだけで取り憑かれた時の症状がわかってしまう抜群のネーミングセンス。そして、どこかで聞き覚えがありながらも、おもわずクスっと笑ってしてしまうダジャレ要素も満載です。わかりやすい上に、センスがキラリと光るのです。

さらに、ゲームでは、手に入れた妖怪のレベルをあげて、よりグレードの高い妖怪に育てることができます。

  • 一旦ゴメン → あやまり倒し

  • ムリカベ → むりだ城

  • ぐれるりん → ゴクドー → アニ鬼

このように、グレードアップする際のネーミングも、細部に至るまで遊び心に溢れています。寝る間を惜しんで、育成や合成をしたくなる子どもたちの気持ちもよくわかります。

妖怪とは、よくわからないものを説明するために作られたもの

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」と言いますが、本来、妖怪とは、よくわからない現象や状況を説明するために生み出された”仮説的存在”です。

人は、理解できない状況をそのまま放置しておくと、不安にとらわれてしまう生き物です。理由がわからない現象ほど、人の心を不安にさせるものはありません。そこで、その不安を解消させるために、”原因”を”妖怪”とすることで、心の平安を保っていたのです。「なんだかわからないが、こんなことが起きてしまった」よりは「妖怪のせいで、こんなことになってしまった」と納得する方が、心は休まるものです。妖怪は、人間の精神を安定させる”偉大なる発明の一つ”なのです。

特に、日本では千年も前からさまざまな妖怪の絵を描き、それを通じて人間や世相を風刺化してきた歴史があります。また、自然のもの全てに神が宿っているという”八百万の神”という考え方も相まって、海外と比べると妖怪の数は圧倒的に多く、愛嬌のある妖怪がたくさんいるのも特徴です。日本人にとって、妖怪はとても身近な存在なのです。そういう意味では、日本人は、”責任転嫁のうまい種族”と言えるかもしれません。

妖怪ウォッチは、”責任転嫁の象徴である妖怪たち”をリニューアルし、今どきの小学生にウケそうなあるある的な要素を、(原因が解明されているものも含めて)うまく”妖怪のせい”にしてしまったのです。だから、どこか懐かしく、ツッコミどころも満載なので、癖になってしまうのです。さらに、ドラえもん的なフォーマットと組み合わせることで、王道中の王道の作品に仕立て上げました。こうしてみてみると、レベルファイブは、ちゃんとソロバンを弾いていたことがよくわかります。日野社長ステキです。

責任転嫁のできない社長業

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photo credit: nintendo via cc

基本的に、人は、自分の思い通りになるように努力をするものです。経営者と呼ばれる人は、特にそうです。でも、努力をしても成果が実らなかったり、自分の望む結果がでないときには、ついつい人のせいにしたくなってしまいます。しかし、残念ながら、それができないのが、経営者の悲しい性(さが)です。

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photo credit: twpl via cc

確かに、経営者が人のせいにしていては、問題は何一つ改善されません。従業員やお客様が離れていってしまうからです。そして、何よりも自分自身を成長させるきっかけを失ってしまいます。自分にベクトルを向けて、グッと歯を食いしばって自己を変革させていくことこそが、自分や会社を大きくする成長への近道なのです。

しかし、極端な自責傾向は、精神衛生上よくありません。「自分はダメな人間だ、自分には価値がない」と考えすぎると、自分を攻撃しつづけてしまうからです。また、自分の責任と考え行動しているのに、ダメなんだという思いが強くなり過ぎると、今度は周囲の人に当たるような態度に出てしまうことがあります。いずれにしても、自責も他責も度が過ぎてはいけません。

たまには、妖怪のせいにしてみよう!

自分に対して厳しい姿勢は、経営者にとって絶対に必要な要素です。しかし、今の状況が、他人や環境のせいでもなければ、自分自身に責任がないこともたくさんあります。それを自分の責任として考えてしまうと、心身のバランスを壊しかねません。そんな時は、「妖怪のせいで、こんなことになってしまった」と、開き直ってみてください。

妖怪ウォッチ(妖怪メダル) /ノーマルメダル/ウスラカゲ族/ネガティブーン妖怪ウォッチ(妖怪メダル) /ノーマルメダル/ブキミー族/ドンヨリーヌ妖怪ウォッチ(妖怪メダル) /キーメダル/ゴーケツ族/ムリカベ

経営者がクヨクヨとしていると、会社もドンヨリとしてしまいます。経営者が元気を取り戻せば、たいていの場合なんとかなるものです。適度に”先人の偉大な知恵”を活用してしまいましょう。夢の実現には、思いもよらない壁が立ちはだかるものです。経営者には、自責や他責ではなく、”妖責”(造語です!)にして、自分のロマンに爆進してほしいものです。

筆者のひとりごと

発表されるやいなや世界中で話題をよんでいるApple Wachですが、「妖怪ウォッチ」はその先駆けかもしれませんね。

「ロマンとソロバン」を、最後までお読み頂きまして有り難うございます。よろしければ、”いいね!””シェア”をして頂くと、励みになります。どうぞ応援よろしくお願いいたします。

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