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はれのひ被害者に”リベンジ成人式”をプレゼントしたキングコング西野亮廣の心意気

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豆腐屋の二代目である父親が廃業し苦労した経験から、事業を継続することの難しさを実感。苦しさを打ち明けられない社長の心の内に関心を抱くようになる。 会計事務所・東証プライム上場(旧東証一部上場)のM&A専門会社を経て、勇退を志す経営者を応援するサイト「社長勇退ドットコム」管理人を務める。一方で、メルマガ、ブログ、YouTubeなど幅広く情報発信。熱血M&Aアドバイザーが主人公の漫画「ロマンとソロバン」は、集英社の第15回「グランドジャンプ漫画賞」の佳作を受賞している。 ☞ 詳しくはこちらから

お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣(あきひろ)さんが、振り袖の販売・レンタル業者「はれのひ」が突然営業を取りやめ、成人式の日に晴れ着を着られなかった新成人のために、リベンジ成人式「新成人祝いの会」をプレゼントすると発表しました。

「大人になる日に大人が裏切ってしまったことを、同じ大人として、とても申し訳なく、そして恥ずかしく思っています。本当にごめんなさい」

炎上芸人として知られる西野さんですが、今回の神対応には称賛の声が上がっています。

さて今回は、起業家の才能に目覚めちゃたお笑い芸人、西野亮廣さんのロマンとソロバンについて探っていきたいと思います。

この記事は、こんな人におすすめです!
  • アイデアには自信がある人
  • なんだかんだ言って「西野公論」を見ちゃってた人
  • ディズニーに本気で勝ちたいと思っている人

🎩 ディズニーに本気で勝ちたいキングコング西野亮廣

西野さんといえば、歯に衣着せぬ発言でたびたびネットを“炎上”させているお笑い芸人です。エンターテインメント世界一を目指す西野さんにとって、ウォルト・ディズニーもライバルの一人です。

過去には、絵本作家との二足のわらじが一部から批判を浴び、“芸人引退”を宣言したこともあります。その不人気ぶりは、おしゃべりクソ野郎こと、品川庄司の品川祐さんを凌ぐほどです。

品川食堂 (ヨシモトブックス)

西野さんは、物言いがストレートすぎるので、誤解されている部分もあるようです。大方、ウソのつけない不器用な人だというのが、みなさんのイメージではないでしょうか。

かくいう筆者も、「もう少しお口にチャックできれば、もっと売れるのになぁ」と温かい目で見守っていました(笑)。そのイメージが大きく変わったのは、ハロウィンのゴミ問題を解決した時でした。

🎩 お笑い芸人西野亮廣のズバ抜けた発想力

ゴーストバスターズ オリジナル・サウンドトラック

毎年、渋谷のハロウィンは世界最大規模のコスプレ大会になっていて、翌日大量に出るゴミの処理が大きな問題になっていました。そこで、西野さんは、問題解決に向けて一計を案じます。

この流れ(ハロウィンのお祭りモード)は絶対に止められないし、止めないほうがいい。でも問題として、翌日にゴミが出る。それに対して、「ハロウィンの日に、ゴミ出すな!」って言うんじゃなくて、翌日にゴミがないと盛り上がらないイベントをもう1個作っちゃったらどうだろう。

それで誕生したのが、渋谷ゴーストバスターズです。西野さんは、ハロウィンの翌日の朝6時にハチ公前に集まり、ゴーストバスターズの仮装をした500人のボランティアと共に、ゴミを拾いを決行。ゴミ拾いをイベントにすることで、楽しく問題解決してみせたのです。

凄くないですか、この発想力。”逆転の発想”も、ここまでお見事なのは、見たことがありません。ネーミングセンスも、抜群です。これが西野さんという男なのです。

えんとつ町のプペル

「えんとつ町のプペル」もそうです。絵本の作成段階から、広告、販売にいたるまで徹底的にこだわり抜き、クラウドファンディング(インターネットを活用した資金調達)で1億円を調達しました。しかも、ただおカネを集めるだけでありません。支援というカタチで制作に関わることで、絵本の刊行が体験消費になることを狙ったのです。結果、出版業界の常識をことごとく覆し、絵本業界では異例の32万部というベストセラーを叩き出しました。

そして今、西野さんは「えんとつ町のプペル」の映画化までこぎつけています。映画公開日は、ディズニー映画が公開される日に合わせるようです。西野さんは、興行収入でウォルト・ディズニーに真っ向から勝負を挑むつもりです。この肝っ玉、凄すぎです! ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

革命のファンファーレ 現代のお金と広告

これらの戦略を惜しげもなく披露したのが、「革命のファンファーレ」です。西野さんのソロバンが、よくわかる書籍です。

乗りに乗った西野さん、今では仮想通貨事業にも乗り出しています。

🎩 西野亮廣がプロデュースするレターポットとは

レターポットとは、西野さんがクラウドファンディングで立ち上げた事業です。目指すは、

いらないものをいらないって言える世界の実現

です。 ワカンネ━━(´Å`lll)━━!!

これだけではさっぱり意味がわかりませんね。問題の本質を、被災地の千羽鶴問題を例にお伝えします。

災害時、被災地に山ほど届く千羽鶴は、時として迷惑なものになることがあるそうです。被災地では食料や毛布などが最優先。気持ちはうれしいのですが、「千羽鶴いらない」なんて誰も言えません。もし、言えば叩かれるのが目に見えますからね。

この問題に対しても、西野さんは真っ向から向き合います。なんてったって、世界一のエンターティナーを目指す男です。

「商品券を送れるアプリの開発も考えたが、既にそういうサービスもあるし、なんら面白みも感じない。」

なぜ、ワクワクしないのか、もっともっと掘り下げていくと、西野さんはある一つの事実に気が付きます。プレゼントを選ぶ”時間”わざわざ買いに行く”時間”に意味があり、プレゼントを贈る前に相手をおもう”気持ち”にこそ価値があることを再認識したのです。

一方で、もらう側からすると、おカネは欲しいけど、自分から欲しいとなかなか言い出せるものではありません。また、おカネでもらってしまうと、「手を抜かれている気がする」「愛されていない気がする」など、なんとなく寂し気な気分になることがあります。人間って複雑ですね。

新しく作るサービスは、これらの問題をすべてクリアする必要がありました。

🎩 手紙と一緒に送金できるおカネ”レターポット”

ここで、西野さんが出した結論は、”手紙”でした。

例えば、卒業式の寄せ書きは、たくさんの文字で埋めつくされます。人生の節目なので、「これからもずっと友達だよ」「今までありがとう!」など、なんらかのおもいを残したいという気持ちが高くなるからです。大切な時に、相手に”おもい”を文字で送るという文化は、世界中で根付いています。

もし、文字の集合体である手紙と、おカネを一緒に送ることができれば、素直におカネを受け取れるのではないか。

このような仮定に基づき、仮想通貨”レターポット”が誕生したのです。

レターポットの運用のイメージは、以下の通りです。

運営から1文字10円で買います。そして、好きな人の誕生日に「おめでとうございます!」と500文字の手紙を書きます。500文字×10円なので、5,000円。5,000円の請求が手紙を書いた本人に届き、手紙は好きな人に届き、5,000円が振り込まれるというサービスです。

だったら、「メールで気持ちを伝えて、おカネは別に送金すればじゃないか。」という声が聞こえてきそうです。確かにそのとおり。そうしたい人は、そうすれば良いのではないでしょうか。

西野さんが提案しているのは、大切なおもいを伝える場所の提供だと思います。

  • 告白
  • 卒業シーズン
  • 遺書
  • 災害時 など

人生の節目には、大切なメッセージ送りたい時が多々あります。特別なメッセージを送る”ブランドとしての価値”を上手に築き上げれば、レターポットはきっと拡っていくことでしょう。気軽にメールを送れる時代だからこそ、このようなサービスが受け入れられるような気がします。

🎩 ”はれのひ騒動”に名乗りをあげた西野亮廣の算段

さて、長くなってしまいましたが、ようやく本題に戻ってまいりました。こんな西野さんが、”はれのひ騒動”で大きな花火を打ち上げました。

「大人が面白くない未来は面白くないので、今回失った信用はキチンと取り戻したいと思います。成人式に参加できなかった人や中途半端にしか参加できなかった新成人に向けて、成人式をプレゼントさせていただくことにしました」

と発表したのです。

もう、おわかりですね。西野さんは、はれのひ騒動をレターポットの宣伝の好機として捉え、迅速に行動に移したのです。

この発表をYahoo!ニュースで知った筆者は、「やりやがったな!」と素直に関心しました。

  • 「ありがとう!」
  • 「うれしかったです!」

感謝の気持ちを伝える!レターポットをアピールするには、最高の場だったと思います。

私事ですが、先日『レターポット』という手紙のサービスをスタートさせました。レターポットのテーマは『恩贈り(恩送り)』で、人からいただいた恩は次の人に回すようにしています。なので、余分に利益が出た場合は被災地の復興支援や、こういった時に使うことを前々から決めていて、ウチのユーザーともその話をしていたので、今回は、その『レターポット』の売り上げから必要経費を全額出させていただきます。

レターポットのユーザーはそれを望んでいるし、僕にしてみればレターポットを知っていただくキッカケにもなるので、ウィンウィンウィンです。僕にもキチンとメリットがあるので、なので何も気にしないでください。御礼も返事も要りません。

「ディズニーに勝ちたい」という一見無謀にも思える目標対して、愚直に行動し続ける西野さん。その意志の強さと実行力には、ホント感服します。なんとなくですが、一時期と比べると、アンチの声が小さくなっている気がします。

今後も、西野さんの動向から目が離せません。

💬 筆者のひとりごと

筆者がお手伝いする事業承継では、「後継者へのラブレター」として、後継者に対して手紙を書くことを推奨しています。照れくさいことですが、実際に書いてみると、相手の本当の気持ちを知ることができ、ほとんどの方がステキな化学反応を体験しています。今後は、事業承継時の”社長のおもい”を伝えるのに、レターポットを活用しても良いのかなって思ってます。

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