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ネット覇者アマゾンに対抗する!~顧客体験の差別化をはかる3つの方法~

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大学卒業後、会計事務所・M&A専門会社(現在、東証1部上場)を経て、平成20年株式会社コスモスコンサルティングに入社。 「答えは、社長の心の中にある」がモットーで、社長の話に真摯に耳を傾け、企業の発展と存続のため、社長と後継者の真の気持ちに重きを置いた事業承継対策・勇退のサポートに取り組んでいる。 詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。 ☞ プロフィール

アマゾンさんの仕掛けは、止まりませんね。今度は、月額9.99ドルの定額制で電子書籍読み放題のサービスを展開していくそうです。

米アマゾン・ドット・コムが近く自社の書籍端末「キンドル」向けに、書籍の定額読み放題サービスを始める準備をしていることが分かった。月額9.99ドル(約1千円)とし、60万冊をそろえる方向で調整しているもよう。音楽や動画で一般的になりつつある定額配信モデルが、最大手アマゾンの参入で書籍分野にも広がりそうだ。(記事提供元:日本経済新聞

いまのところ、アマゾンはまだ正式発表をしていませんが、このキンドル・アンリミテッド(Kindle Unlimited)の情報は確かなようです。以上のような動画を作成するあたり、アマゾンの本気度が伺えます。

アマゾンを支える長期的視点を持った投資家

Amazon-Revenue

ここに、売上高と純損益を記した1枚のグラフがあります。アマゾンは、2009年以降、驚くべき急成長を遂げながらも、純損益は赤字です。これは、すべての収益を投資にまわすことを、投資家が良しとしているからです。ここに、アマゾンの本当の強さがあります。CEOのジェフ・ベゾス氏は、丁寧に何度でも投資家たちにその必要性を訴えかけ、投資家はそれに納得して投資を継続してもらっているのです。

ジェフ・ベゾス氏が次々と仕掛ける多種多様なサービス

Amazon Jeffrey Preston Bezos

アメリカでは既に、オイスター(Oysterbook)やスクリブド(scribd)がそれぞれ月額8.99ドル、9.95ドルで読み放題サービスを先行しています。そこに、アマゾンは圧倒的な資本力を武器に参入。ビッグデータを活用した徹底した顧客満足と、圧倒的な品ぞろえ、そして、物流を完備したアマゾンの進撃の手が緩むことはありません。他にも、ラジコンヘリを使ったAmazon Prime Airや、格安スマホにも進出するアマゾン。まさに、”王者にとって死角なし”と言ったところです。

フィリップ・コトラーの業界の地位戦略

kindle_unlimited5

リーダー企業が王道を往くと、同業にとってこれほど恐ろしいことはありません。参考までに、コトラーの業界の地位戦略をみてみましょう。

  • リーダー企業・・・市場においてナンバー1のシェアを誇る企業
  • チャレンジャー企業・・・リーダーに次ぐシェアを保持し、リーダーに競争をしかける企業
  • ニッチャー企業・・・小さいながらも特定の市場で、独自の地位を築いている企業
  • フォロワー企業・・・リーダーやチャレンジャーの戦略を模倣して、市場での地位を維持している企業
  リーダー チャレンジャー ニッチャー フォロワー
製品 フルライン戦略 リーダーと差別化 徹底して隙間製品 リーダーの真似
価格 価格維持 価格維持・ただし思い切った高低価格設定もありうる 製品に応じて、高中低いずれも 低価格化
チャネル 開放型 開放型 必要最小限 必要最小限
プロモーション 全方位型 全方位型 媒体絞込み 媒体絞込み
課題 シェア拡大、ブランド力向上、利益拡大 シェア拡大 ブランド力向上、利益 利益
方針 オーソドックスな品揃え、フルライン戦略 リーダーとの差別化 市場や製品の特定 リーダー、チャレンジャーへの迅速な模倣
リスク 自社の強みが負債化してしまうような大きな環境変化 差別化し続けられるしつこさがなくなること 市場が拡大しすぎて大手が参入を許すこと 市場そのもが縮小し淘汰されてしまうこと

このようにマトリックスで見てみると、リーダー企業がフルラインナップで展開するのは、常套手段ということがよくわかります。それにしても、ニッチャーやフォロワーの領域まで侵食するアマゾンのやり過ぎ感は否めません。これは、競合にとっては、凄まじい脅威です。では、Eコマースサイトを運営する企業は、一体どのようにアマゾンに対抗していったら良いのでしょうか。

アマゾンに対向する3つの方法

Eコマース企業にとって、「ここでしか買えない」という品揃えができれば良いですが、”商品そのものを差別化”することはなかなか難しいものです。こうなると、購入の過程においてお客さまに印象を残すしか手はありません。そのために、”顧客体験の差別化をはかる3つの方法”をご紹介させて頂きます。

1. ブランドを支える自社特有の魅力をアピールする

ハーバード・ビジネススクールの調査によれば、消費者は、いくら好きなブランドがあっても、その企業からの積極的なコンタクトを求めているわけではないことがわかっています。個人的には、頻繁なアプローチが時にうっとうしく感じることもあります。やはり、ブランドへの愛着を深めるのは、アプローチの頻度ではなく、共有できる価値観です。ブランドへの愛着は、お客さまがその企業特有の価値観に魅力を感じたときに生まれるものです。なぜ、自社がこのサービスを提供する理由もお客さまにとっては十分な価値観になりえます。

2. お客さまの疑問に応えるコンテンツを拡充し、安心感を提供する

何か問題が生じたとき、カスタマーサービスに電話をかけたり、メールで問い合わせたりするよりも、「自分で調べて解決するほうが良い」と考える人が増えています。実際に、マイナビウーマンの調査では、その割合は約7割にものぼっているそうです。

消費者が抱える疑問や不安について、自社のWebサイトでその解決策が示されていれば理想的です。お客さまが抱いた疑問を自ら解決できるよう、FAQを増やしたり、商品の扱い方をブログ記事に載せるなど、お客さまが知りたがっている情報を拡充させれば、Webサイトに対する信頼度や好感度も自ずと上がっていくことでしょう。

3. 自動配信メールでさりげない気配りをする

自動配信メールや取引時の定型メールは、どのEコマースサイトでも採用されています。だからこそ、こうしたメールにお客さまが必要とする情報を細かくかつ要領よく記載すれば、自社に対する好感度は飛躍的にアップするはずです。

  • 商品やその商品を買うに至るプロセス上で発生した疑問についての問い合わせ先
  • 発送状況の確認方法、返品する際の手続き
  • 予期せぬトラブルが発生した際の連絡先
  • 担当者からの一言メモ など

このように、お客さまが必要とする情報をまとめることで、消費者も安心して商品を購入できるようになります。基本的に、購入直後の返信メールは開封率100%です。なので、お客さまとの関係を密にする絶好のチャンスです。気配りのあるメールを配信することで、お客さまの満足度を高め、リピーターとなる可能性が高まります。

筆者のひとりごと

規模が小さいとか、商品数が少ないからといって、悲観することはありません。小さいからこそできることもあるものです。一見デメリットのように思われることを逆手にとって、強みとして活かす工夫が大切です。そのためには、やっぱり大きなロマンが必要ですね。

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